楽天優勝に思うこと~斎藤隆の献身 [時事]
引き際には美学がある。
日本人なら好むシナリオだと思う。
しかし、それでもあえて、戦いを挑む人もいる。
チャレンジの賭け金は、過去の栄光ということになることもある。
今年のこのブログの書き始めは次の記事だった。
幸いなことに、プロ野球の今シーズンは楽天ゴールデンイーグルスの優勝で幕を閉じた。
松井稼頭央選手と斎藤隆投手は、優勝請負人として持ち味を発揮して優勝に貢献した。
私は、楽天ファンではないが、今回の楽天優勝は嬉しい。
震災の爪痕残る東北のチームの優勝は、誰しも納得できるものだったのだと思う。
斎藤投手の今季の成績は、3勝0負4セーブだった。
彼のメジャーでの実績から見れば、特筆する数字ではないかもしれない。
クライマックスシリーズも、日本シリーズも、クローザーとして勝利に貢献した。
確かに、全盛期に比べるまでもなく、手元で跳ね上がるようにホップするボールこそなかったが、丁寧にコーナーをつく配球はさえた。
しかし、彼の今季の貢献は、数字ではない。
いや、マウンド外でこそ彼の力は発揮されたのかもしれない。。
斎藤には優勝への秘めたる思いがあった。
彼は、東北大震災の無念さをはらす責務を自ら課していたのだろう。
そういう意味でも、楽天優勝は、彼がこれまで日米で味わった勝利に勝るものだったに違いない。
東北復興への希望の光となった今、来季、ブルペンから見つめる斎藤の視線の先には、楽天の若手投手の今季以上の活躍が映ることを期待している。
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