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『江南スタイル』から思うこと~なぜ日本だけが [芸能]

まずは、YAHOOニュースより
2012.11.12日
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韓国銀行(中央銀行)と金融情報会社エフエヌガイドは11日、韓流の世界的なブームにより、2012年の文化娯楽サービスに関する国際収支が初めて黒字を記録する見込みだと発表した。全米で大ヒットした「江南スタイル」の効果が大きいとみられる。複数の韓国メディアが報じた。

(中略)

「江南スタイル」は米ビルボードのチャートで7週連続2位を記録するなど、根強い人気をみせている。8月には、個人・文化・娯楽サービス収支が史上最大の1340万ドル(約10億円)の黒字を記録した。

 韓国メディアは、アジア圏での人気に留まっていた韓流が、PSYの「江南スタイル」で米国やヨーロッパなどにも拡散し、収益を生み出したと伝えた。(編集担当:新川悠)
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『江南スタイル』が世界で人気が高いという。
しかし、私を含め、よく知らない人が多い。なぜか、

そこで次の記事

毎日新聞 2012.10.24 東京夕刊より

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POPSこぼれ話:PSYの不思議
 最近一番尋ねられる事柄は「PSY(サイ)は、なぜ日本で話題にならないのか?」である。
 PSYとは、韓国のラッパー、クラブ系ポップ歌手で、34歳のメタボ三枚目中年。
2001年にアルバムデビューし、韓国ではすでに人気歌手である。

彼が7月に発売した6枚目のアルバム「6甲」に収めた「江南(カンナム)スタイル」のミュージックビデオが、動画配信サイト「YouTube」で公開されたとたん大反響。
10月には4億回の再生記録を打ち立てたのだ。
4億回というのは、レディ・ガガが3年かけて達成した数字。それを2カ月で更新し、とうとう5億回を超えた。

 欧米では、コミカルな歌唱やダンスが受け、ブリトニー・スピアーズやマルーン5らにも評価されたうえ、ジャスティン・ビーバーの所属するアイランド・レコードから世界発売が決まった。韓国語にもかかわらず、ビルボード総合チャートも2位を獲得したのだ。

 なのに、Kポップ好きの日本でなぜ発売されないのか、が質問の主旨である。
 ★
 PSYは、人気グループ「ビッグバン」も所属するYGエンターテインメントの歌手で、日本デビューに何ら支障はない。

すでに今年1月、日本のステージに立ってもいる。
が、アイランドとの世界契約で問題が生じた。
YGの音楽家はエイベックスが日本での発売権利を持ち、アイランドはユニバーサルの傘下レーベルなのである。

 ただ、これだけが、日本発売遅延の理由ではないようだ。
 まず、「江南スタイル」の曲自体が、新味のないディスコソングで、話題のダンスも乗馬スタイルを戯画化しただけ、という手厳しい評価が多いこと。

次に、にもかかわらず動画再生回数が記録的なのは違和感がある、という意見が少なくないこと。
さらに、これまでのKポップは、見た目の格好よさも重要な魅力であること、そして、竹島問題……などが、指摘されている。

 ★

 とはいえ、全英1位、全米2位とチャートを席巻している曲を、レコード会社のお見合いを理由に無視し続けられるか、疑問である。

ランバダもパラパラも、音楽的評価は低くとも、それなりにヒットした。話題作りに「仕掛け」は付きもの。
それはAKB48も同じことである。
この秋の要注目現象であることは間違いない。

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なんか、わかるような、わからないような話である。

試しにYouTubeを覗いてみた。80年代、90年代見たような作りである。

音楽といい、出来といい。この曲にしかない独創性が余り感じられない。
これは、竹島問題を割り引いてもそう思う。

ヒットしてないのが、日本だけなら、日本独自の文化があるということの裏返しなのだろう。

そこで、それなら、日本独自の文化を芸能面で考えてみたい。

1960年代というと、まだ戦後のにおいがした。
テレビ漫画は、昭和初期の紙芝居だった『黄金バット』をやっていたし、大瀬康一主演の月光仮面の再放送が人気だった。

子供向けの人気は、子供がピンチになり、苦しくても我慢していると、突如ヒーローが現れ助けてくれるというものだった。
生活が豊かとは言えないが、希望がある時代を反映していたのかもしれない。
今は、逆に豊かではあるが、希望が見えない時代とも言えるかもしれないが。

芸能面は、美空ひばり、かしまし娘、江利チエミなど、まだまだ進駐軍の匂いがするものであり、POPSは、ビートルズや、プレスリーに影響されていたように思う。

テレビ映画も、口笛を吹きながらアメリカ軍が活躍する戦争映画がまだまだ多かった。
安保闘争の影響かもしれないが、アメリカのかっこよさが強調された時代だったかもしれない。
締めくくりは、1969年のアポロの月面着陸だった。

しかし、状況が変わったのは、1970年の大阪万国博覧会だったのではないかと思う。
日本人が、世界の文化に等しく触れた。
世界水準が国民で共有化されたと言っていいと思う。
この小さな島国の日本が、再び世界に目を向けた。
毎日、万博の特集が組まれ、万博に足を運べない人にもニュースが届けられた。
国民が等しく、アメリカ以外の世界を意識した。

しかし、波紋はそれに留まらなかった。
アメリカに従属するのではなく、世界を見渡した経験は、各方面に波及する。
海外旅行も増えてくるし、カラーテレビも普及する。

それと同時に日本人が日本人であることに目を向け始めたのではないかと思う。
それまでは、芸能においても、一部の芸能プロダクションの企画に乗る形で進められ、日本に紹介されていたのが、徐々にテレビメディア主導に切り替わっていく。

70年代のアイドル文化もそうしたものではないかと思う。
欧米からの輸入ではなく、日本独自に花開いた文化と言っていいと思う。

また、テレビアニメもそうだし、漫画もそうだ。
この時代花開いた日本文化は多い。
そして、世界中に影響を与えている。

日本は、鎖国と開国とが繰り返されると説く知識人がいる。
毎日新聞社 特別顧問の岩見隆夫氏もその一人だ。

言われてみるとなるほどと思う。
1960年までは、敗戦の影響で、強いアメリカの文化を中心にして、輸入の時代。
1970年代は、世界の文化に触れ、新しい時代の日本文化を創り込んでいった時代ではなかったか。
そして、1980年代は、新しい日本文化の基礎にたって謳歌したのではないかと思う。

しかし、残念ながら、1990年代にはいり、『パラパラ』を始め、狂乱文化になってしまった感がある。宴の後に残ったのは、当時安価だった韓流文化の輸入になったのかもしれない。
文化が『安、近、短』になったような気がする。

テレビを見ててつまらないと思うようになったのは、単に年のせいではない。
こうした、安上がりな傾向が味気ない。
一見豪華に見える今のコンテンツも、それは映像や音響の技術の進歩によるものであり、一皮向けば中身が薄いように思う。

70年代の手作りの、作りこんだ、手探りの作品に面白みを感じるのは私だけだろうか。
あの時代の作品は、技術はなかったかもしれないが、心がこもっていたし、人の温もりが感じられた。

そうしたものかもしれない。

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